寓話

とある会話


「俺、鉛筆を使えるんだ」
「?? それは、小説か何か書いているの?」
「そんなんじゃなくて、自由自在に使いこなせるんだ」
「製図とか、そういうことかな?」
「細い線も、太い線も、曲線も、硬い線も柔らかい線も、塗り潰しだって自由自在なんだ!」
「あぁ、絵を描くの」
「そうじゃないってば! 『鉛筆を使いこなせる』んだよ!!」
「その……鉛筆で何をするの?」
「判らない人だなぁ、さっきからずっと言っているのに……」



こういうシチュエーション、思い当たりません?


道具は所詮道具、「どう使いこなして何をするか」が大事な点かと。

コンピューターも、自動車も、定規も、地図も、カメラも、機能は勿論大事ですが、目的がある筈なんですね。

あぁ、新しい機能を考えること、売り込む事への批判ではありません、それはそれで大事なことです。

肝心なのは、選択する側でしょう。


もっとも、選択の余地のないことも、最近は多すぎる気はしますが。


自戒もかなり込めつつ……