必要な恐怖と、過剰反応は切り分けよう!!

エイプリルフールだからと言うわけでもないが、大風呂敷込みで。

脱原発のデモにほぼ毎週参加している。

あの東北を地震津波が襲い、原発が壊れてから2年が過ぎた。

現状で考えて、核廃棄物の処理法が定まらず、仮置き場も満杯間近の現在の原子力発電に反対するのは判る。私も目下のところ賛成だ。

原子力発電は約40年の営業運転で、今後10万年管理が必要なゴミを何十トンも造り出してしまった。

次の課題としては、原発を止めることも大事だが、このゴミを片付けることだろう。

加速器駆動未臨界炉がその候補のひとつ、核融合はその候補の二つ目になると思われる。

原理は同じだ。超寿命核廃棄物に強制的に中性子を照射することで各種変換を起こす。その中性子源に加速した陽子を用いて中性子を叩きだし対象を処理するのが加速器駆動未臨界炉なら、核融合D-T反応を用いるのが核融合ということになる*1

一方、その中性子自体が危険な放射線であり、基礎実験自体を忌避する声も核分裂に対するものと同列に扱うというのは少し議論が飛躍しすぎだが、危惧されるところは判る。

であれば、基礎実験は、過剰と思われるほど十分に安全を確保した上で行われることが期待される。

さて、大風呂敷行きます。

私たちは、幸いにも、外界とほぼ完全に切り離された実験系の存在を知っている。正確にはニュートリノ以外のほとんど何者もその系に影響を及ぼさないとするべきだろうが......

そう、スーパーカミオカンデである。

あの神岡鉱山の廃坑を利用した施設は、外界からほぼ完全に隔絶している。もちろんあそこを使えというのではなく、同様のアイデアは利用できないかという提案である。

日本にどれだけ廃坑が在るのかは知らないが、中性子を内側に閉じ込めて外界と隔絶した上で遮蔽技術を確立する研究に使える廃坑を選定することは、その気になれば、案外可能なのではないかと期待する。

まぁ、ベストの神岡鉱山には敵わないかも知れないが、どうだろう?

少なくとも検討して欲しい。反対派は、中性子トリチウムの環境への影響は危惧しているけど、核廃棄物を放置することにはもっと強い忌避感を持っているのだから!!

*1:通常の核融合の議論の中では既存の核廃棄物の処理の話は持ち上がってこないが、原理として可能な筈である