考えておくべきこと。
鳥インフルエンザ、そろそろまともに対応を始めないとまずいだろう。
その危険性は、従来の人が感染してきたインフルエンザとは、全く異なるという強毒性にある。
これは、一つには、従来のインフルエンザ・ウイルスが、喉や器官と言った限られた粘膜でのみ増殖したのに対し、強毒性のウイルスであれば、全身の細胞がその培養場所として選ばれる事を意味する。
現状の(新型ではない)鳥インフルエンザは、人から人には感染しにくい。これは、人の体温が鳥に比べ、5度前後低い事にも一つの理由が上げられるだろう。酵素工学な話しになるが、摂氏42度に最適化した酵素は37度では効率が悪いのだ。
しかし、一度感染してしまうと、ヒトのタンパク質が42度で変性してしまう(そのため、体温計にはこれ以上の目盛りがない)のにたいし、鳥インフルエンザウイルスは活動を維持できるため、発熱によって治癒しようという体の免疫機構は空振りする事になる。(致死性が高い理由と推測される)
これが新型になると(他にも要因があるだろうが)低い温度で酵素の活性が最適化され、致死性がわずかに下がるが、感染力が爆発的に高くなる。
免疫学には強くないので、理解がズレているかも知れないが、各サイトから読み取れる情報を、自分なりに解釈すると、前述のような事にまとまるのだ。
まだ存在しないウイルスに対するワクチンは作れないが、プレパンデミックワクチンというのは、現状の鳥インフルエンザに対するワクチンを投与する事で(塩基構造は僅かしか違わないので)ある程度の効き目が期待できることと、正規のワクチンが出来た時に、免疫を持たせるまでの期間を大幅に短縮できると言うのが狙いなのだろう*1。
現状ではこのプレパンデミックワクチンは7万人分が大瓶に入れられた状態で、分配する手筈は整っていないというので、こちらは行政できっちり対応を計って頂きたい。
で、私たちは何すりゃいいかと言うと、
- 情報に耳を傾けること
- 普段から、手洗いうがいを習慣付ける事
- 流血性の風邪様症状が自分でも、身の回りにでも発生したら、速やかに保健所等に届け出る事
- いざとなったら、自宅に籠城できる様に、食糧や水の備蓄をする事
- マスク、手袋などの、感染予防用品も確保しておくこと
……くらいかなぁ?
その時にパニックを起こさないためにも、考えておかなきゃね。*2
危機情報へのアンテナを高目に張りませう。