Ave Maria考

なんとなく、気になったので、こんな事を調べてみた。

有名な"Ave Maria"の歌詞だが、普段歌われている歌詞は次のとおり。

Ave Maria, gratia plena,
Dominus tecum,
benedicta tu in mulieribus
et benedictus fructus ventris tui
Jesus!

sancta Maria, (mater Dei ) *1
ora pro nobis peccatoribus
nunc et in hora mortis nostrae.
Amen.


ここで、敢えて二つに分けた。
この歌詞はラテン語で書かれている。

大きく、前半と後半に別れるのだが、前半は(文脈から切り出して、補間
した事を除けば)聖書そのものである。なお、出典はVULGATAラテン語訳聖
書から、日本語は新改訳聖書の第3版からの引用とした。

(virginis Maria
et ingressus angelus ad eam dixit )
have (=ave) {maria} gratia plena
Dominus tecum,
benedicta tu in mulieribus (ルカ 1:28)

(御使いは、入って来ると、マリヤに言った。 )
「 おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます」

(et exclamavit voce magna et dixit
benedicta tu inter mulieres )
et benedictus fructus ventris tui
{Jesus!} (ルカ 1:42)

(そして大声をあげて言った。)
「あなたは女の中の祝福された方。あなたの胎の実(=イエス様)も祝福
されています。」

(歌詞ではエリザベツのセリフの前半がないが、カトリック典礼文では
入っている)

後半は、カトリックの神学に依るのだろう。(もし、引用元がわかる方、
在りましたら、御連絡下さい。VULGATAの全文検索まではかけたのですが、
無いようなので……)*2

後半は聖書から引用の使用が無いため、カトリックの「天使祝詞」より引
用する

「{天主の御母(おんはは)} 聖マリア、
罪人(つみびと)なるわれらのために、
今も臨終のときも祈り給え。
アーメン」

*3

こう書いてみると、後半には受け入れ難い箇所もあるとはいえ、そこもむ
ちゃくちゃ無根拠な事言っているわけでもないので、

カトリックはマリヤを神にしている」というのは言いがかりに近い、(誤解している人が居ることも事実だが、上の祈りは、実は祈りの依頼であって、神様扱いではないことが確認できる。じゃあ、なぜ直接祈らないでそんなことをするのかと言えば……ごめんなさい、理解できていません)
でも、無原罪ってのは、容れられないなぁ……現時点での私の限界はこの辺りか?
(もっとも、この歌詞中にはそんな文言は無い、また別の典礼文にはある筈だが、手元にはないので判らない)
尻切れだけど、力尽きたのでこの辺で……

イスラエルに宣教することが神様の計画の最終段階だとすれば、その頃までには、新教、旧教がいさかって居るわけにはいかないのである。

相互理解が進むことを祈りつつ

アーメン

*1:歌う曲と歌わない曲がある

*2:教父文書とかは、あたっていません

*3:{ }部は上記ラテン語歌詞内にて「歌う曲と歌わない曲がある」としたもの。 グノーのものはこの部分を欠く。